車を持っているが長い事放置していたため、車検も切れて自動車税も未納状態という状況に陥っている方は、案外多いのではないでしょうか?
それぞれ単体で問題発生している場合は割と解決方法も簡単に判明しますが、ダブルで発生している場合は判断が難しいでしょう。
そこで、ここではこの2つが同時に起こっている場合の廃車の方法についてご紹介いたします。
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自動車税未納状態でも廃車は可能か?
まずは自動車税の未納が単体で起こっている場合についてのご紹介です。
自動車税は、毎年4月に課税が開始される税金で普通自動車でも軽自動車でも支払いが必要なものです。
なお、納付書は5月に届き、4月から翌年の3月までの1年分を前払いで支払う事になります。
そしてこの自動車税の滞納は、1年分だけの滞納なのか、それとも2年分以上の滞納なのかによって状況が異なりますので、それぞれのパターンでご紹介いたします。
未納が1年分なら可能?
まずは、自動車税の未納が1年分の場合です。
1年分というのは、7月になってもその年の5月に届いた自動車税の納付書で支払いを行っていない状況の事です。
この状態であれば、廃車は問題なく行う事が可能です。
もちろん、廃車手続き後に未納分の支払いは必要になりますが、廃車手続きを行う上では「1年分の自動車税未納」は障害になる事はありません。
2年分以上の場合は要注意!
次に自動車税の未納を2年以上滞納されているケースです。
具体的な例で言えば、2018年の7月時点で2017年と2018年の5月に届いた納税書を無視している状態ですね。
この場合は、残念ながら廃車手続きを行う事はできません。
自動車税の未納状態2年目に突入してしまうと、税務署によって未納対象の車に嘱託設定という登録をされてしまいます。
この嘱託設定登録をされると、該当する自動車が書面上では税務署によって差し押さえられている状態になりますので、車自体は手元にあっても廃車などを自分の意思で申請する事が出来なくなるのです。
これは未納分の自動車税を全額完済するまで解除されませんので、普段から自動車を使われている方にとっては一大事でしょう。
1年分の未納 | 2年以上の未納 | |
廃車可否 | 可能 廃車手続き後に支払の必要あり | 不可能 完済後に廃車手続きが出来る |

車検切れとのダブルコンボ
では、これに加えて車検切れも起こしている場合は、手続きの流れとしてはどうなるのでしょうか?
色々とやる事が多く戸惑ってしまうかもしれませんが、一つずつ見ていきましょう。
車検切れだけの廃車可否
まずは自動車税の未納がない状態で、車検のみが切れている場合について。
この場合は車自体は公道を走れない状態ではありますが、廃車手続きに関しては何の問題もございません。
車検が切れている状態というのは、単に公道を走る権利がないだけですので、その後車検に出して合格すれば再び車として使う事も出来ますし、そもそも車検が切れている事自体はルール違反でも何でもないのです。
なので、「車検が切れている」だけであれば、廃車は可能です。
車検切れ&自動車税未納
続いては車検切れに加えて自動車税未納が加わった場合です。
この場合、早かれ遅かれ「完済」する必要がある事には変わりはありません。
しかし、車検切れという事実がほんの少し状況に変化を与えているのです。
それは「自動車税課税保留制度」と呼ばれるもので、この制度を利用する事で車検切れから後の自動車税分は課税を免除されるようになるのです。
つまり、未納1年目に車検が切れていれば廃車手続きは可能ですし、未納2年目以降に関しては廃車は出来ませんが車検切れ後の新たな課税はストップしている状態となるのです。
滞納と自動車税課税保留制度の注意点
この便利な自動車税課税保留制度ですが、注意点がございます。
この制度がある事をいいことに、税金の支払いも延期しようとすると大変な事になります。
具体的にどうなるかというと、自動車税の滞納分には延滞税も加算されますので、放っておくとそれだけ支払い金額もどんどん大きくなっていくのです。
しかも、それを続けるとついには車や家財の差し押さえにまで発展してしまう事もございますので、調子に乗らないように注意しましょう。
また、この自動車税課税保留制度は全国で適用できる制度ではなく、実は採用していない都道府県も存在するのです。
なので、この制度を採用している都道府県であればラッキーですが、そうでなければ前述でご紹介した自動車税未納だけのパターンと同じ内容となり、課税もずっと続いてしまうのです。
自動車税未納期間に注意!!
以上の事から、自動車税課税保留制度のある一部の都道府県であれば車検切れで自動車税滞納という状況でも、必要以上に課税額が膨らむ事はないでしょう(延滞税はあり)。
しかし、それ以外の都道府県の場合は、注意しないと本当に地獄を見る事になりますので、注意が必要となります。
これを防ぐには、根本的な話ですが5月に自動車税の納税書が届いたら、その日のうちに支払いを済ましてしまう様にしましょう。
5月に通知書が届く事は確定していますので、その月にお金がないと嘆かない様に3月4月あたりから前もって、自動車税用の費用を封筒などに入れて別で準備しておけば確実でしょう。

かなりダサい状態ですので、
スマートに処理しておきたいですね^^