車を廃車買取に出した場合、その車はその後どのような運命を辿るのでしょうか。
これについては、結構知らない方も多いかと思われます。
直接私たちに関係のある部分ではありませんが、今回は雑談の意味も込めまして廃車買取後の車の行方についてご紹介いたします。
廃車≠スクラップ
廃車買取でよくある勘違いとしては、すべての廃車買取業者で引き取り後にスクラップにしているという先入観を持たれている方が非常に多い事が挙げられます。
確かに「廃車」という言葉を聞くと、ボロボロに潰された車のイメージをされるでしょうが、実際にはそれ以外にも廃車の方法が存在するのです。
業者によっては、スクラップ1本に絞られている場合もございます。
スクラップにする廃車
まずはイメージ通りの廃車の場合は、手続き上の名称は永久抹消登録という廃車になります。
この場合は、車は解体工場にて解体され、スクラップにされます。
そして、その状態になった車は巨大な鉄資源の塊となりますので、そのまま鉄資源としてリサイクルに回される事になり、完全に原型がなくなってしまいます。
スクラップ以外の廃車
次に意外と知られていない廃車方法、すなわちスクラップ以外の廃車方法について。
これは廃車買取業者次第な部分もございますが、様々な方法があります。
具体的には以下のような項目に分ける事ができます。
- パーツごとに再販される(後にスクラップ)
- 中古車として再販される
- 海外に輸出される
パーツごとに再販
一つ目の方法としては、廃車として買い取られた後に即スクラップにされるのではなく、一旦パーツごとにバラされる方法です。
この方法では、価値のあるパーツを取り出して、車としてではなくパーツとして再販を行う廃車方法となります。
ただし、パーツを取り外した後は、やはりスクラップにされますので、最終的には永久抹消登録としての廃車扱いになります。
中古車として再販
2つ目の廃車方法としては、中古車として再販されるという方法です。
例えば、かなり年式が古く走行距離が長い車の場合は基本的にはスクラップ一択ですが、中にはメンテナンスさえ行えばまだ乗れるような車も混じっています。
そういった車に関しては、永久抹消登録のスクラップ行きではなく、車の存在を残したままの廃車である一時抹消登録を行う手続きとなります。
もちろん、この場合は永久抹消登録としての廃車の際よりも買取価格が高くなる傾向にあります(状態によっては二束三文の場合もあり)。
海外に輸出
最後の一つは、海外への輸出という廃車方法です。
これは上記の中古車として再販という方法と同類の方法となり、再販先が日本から海外に変わった内容となります。
日本ではほとんど市場価値が無い車であっても、海外では日本車という事だけでも人気なので、車種によっては海外で重宝される車があるのです。
そういった車の場合は、輸出の運搬費用を差し引いても利益が出るくらい高値で売れる事もありますので、採算が取れるようであれば海外に輸出されるのです。
なお、軽自動車に関しては日本でしか安全基準を満たしていないので、海外では需要がなく、輸出として扱われることはほぼ無いでしょう。
スクラップされたかの確認は可能
何れにしても、どの廃車方法になるかは業者次第な部分になりますので、こちらで指定することはできません。
基本的に、私たちが望む事は可能な限り高値で買い取ってもらうことですので、そこに関してはそこまでこだわる必要は無いでしょう。
しかし、スクラップ(永久抹消登録)されたのか、車自体はそのまま残っている(一時抹消登録)のかは、少し気になるところではございます。
そんな場合は、実はWEB上で車の現在の状態を確認する事ができるのです。
自動車リサイクルシステムで解体状況の確認
実は、使用済みの自動車の情報は、「自動車リサイクルシステム」というサイト上で確認する事が可能なのです。
上記のページ右側にある「使用済自動車処理状況検索」に進み、車台番号やリサイクル券の番号などを入力する事で、スクラップされたかどうかの確認が可能となるのです。
なので、廃車したその後にこのページから車の状況を確認されたい場合は、事前に自分の車の車台番号やリサイクル券の番号を控えておくようにしましょう。